【2026年最新】督促状の色に法律上の決まりはある?小田原市の変更事例
督促状の色について理解しておきたいのは、法律上の効力は色ではなく、通知の種類や根拠となる制度、記載された内容によって決まるという点です。封筒を赤・黄色・茶色のどれにするかについて、全国の自治体や民間企業に一律の色分けを求める一般的なルールはありません。
税金の督促状など、法律に基づいて送付される通知には、それぞれ発行や徴収に関する規定があります。一方、民間企業が送る支払案内や督促状は、契約内容や債権回収の状況によって書式が異なります。
小田原市の市税督促状はなぜ茶色に変わったのか
出典:小田原市公式サイト「市税の督促状の様式が変わりました」
小田原市は、地方公共団体情報システムの標準化に伴い、2025年11月から市税の督促状をはがきから封書へ変更しました。変更前は、税目などによって紫色、茶色、青色の圧着はがきを使い分けていましたが、変更後は茶色の封筒を使う統一様式となっています。
変更前:税目などに応じて色分け
個人住民税の普通徴収、固定資産税・都市計画税、軽自動車税は紫色、法人市民税は茶色、個人住民税の特別徴収は青色の圧着はがきでした。
変更後:茶色の封筒に統一
2025年11月から、対象となる市税の督促状は同じ様式の封書になりました。法人市民税や特別徴収分についても、対象の納付書を使ったコンビニ納付やペイアプリなどの利用が可能になっています。
画像は封筒・はがきの一般的なイメージであり、小田原市の実物の帳票を示すものではありません。
この変更から分かるのは、封筒の色が滞納の深刻度だけで決まるわけではないということです。帳票の統一や事務処理の見直しによって、以前と異なる色の通知が届くこともあります。
また、小田原市の公式案内では、2026年にも納付書のeL-QRなどを利用した納付方法が案内されています。ただし、こうした変更は同市の制度・運用に関するものであり、全国の督促状が一斉に茶色へ変更されたという意味ではありません。
【混同注意】督促状と催告書、裁判所の支払督促は何が違う?
「督促状」「催告書」「支払督促」は似た名称ですが、同じものではありません。特に、裁判所が発する支払督促は、一般の企業や自治体が送る督促状とは手続き上の意味が異なります。
| 通知の種類 | 主な目的・特徴 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 一般の督促状 | 未払い・未納の支払いを求める通知。税金などでは法令に基づくものもある。 | 請求元、金額、対象期間、期限 |
| 催告書 | 支払いを改めて求める文書。督促後に送られる場合もある。 | 指定期日、請求の根拠、今後の手続き |
| 裁判所の支払督促 | 債権者の申立てに基づき、裁判所書記官が発する民事上の手続き。 | 裁判所の真偽、受領日、異議申立ての期限 |
督促状と催告書の違い
一般的には、督促状で支払いを求めた後、未納が続く場合に催告書を送る運用があります。小田原市も、市税の督促状を送付した後、納付されなければ電話や催告文書で納付を促し、その後も未納の場合には財産調査や差し押さえなどの手続きを進めると案内しています。
ただし、すべての民間取引で同じ順序になるとは限りません。「催告書」と書かれているだけで、必ず最後の通知だと判断することもできません。
裁判所の支払督促は別の手続き
裁判所の支払督促は、債権者の申立てに基づいて、原則として相手方の言い分を聞かずに支払いを命じる手続きです。通常の督促状とは違い、所定の期限内に異議を申し立てなければ、手続きが進行し、強制執行につながる可能性があります。
法務省によると、支払督促を受け取った場合、原則として受領した日から2週間以内に督促異議を申し立てることができます。請求に心当たりがない場合でも、本物の裁判所の通知なら放置してはいけません。
【詐欺対策】督促状の本物と偽物を見分ける方法
督促状の色が本物かどうかを示す決定的な手掛かりにならない以上、確認すべきなのは差出人、請求内容、連絡先、送付方法です。
国民生活センターや法務省は、実在する企業名や裁判所をかたる架空請求について注意を呼びかけています。見覚えのない請求に対して、書面に記載された連絡先へすぐ電話したり、指定口座へ送金したりすることは避けてください。
特に注意したい5つのポイント
- 請求元を確認する: 会社名や自治体名が実在するかだけでなく、正式な部署名や住所なども確認する。
- 請求の根拠を確認する: 契約、税目、対象期間、請求金額に心当たりがあるかを調べる。
- 連絡先を独自に調べる: 通知書に書かれた電話番号だけを信用せず、公式サイトや公的な電話帳などで確認する。
- 不自然な支払い方法に注意する: プリペイドカードの購入、電子マネー番号の送信、個人名義口座への送金などを急かされた場合は警戒する。
- 証拠を保存する: 封筒、通知書、メール、SMS、振込先情報などを、相談に使えるよう保管する。
「本日中に払わなければ逮捕する」「今すぐ電話しないと財産を差し押さえる」など、不安を強くあおる表現にも注意が必要です。ただし、強い文面だから必ず詐欺というわけでもありません。税金や裁判所の手続きには実際の法的効果があるため、真偽を確認することが大切です。
法務省が案内する「特別送達」の見分け方
裁判所の支払督促や少額訴訟の呼出状は、原則として「特別送達」という郵便で送られます。法務省の案内では、次の特徴が示されています。
- 封筒に「特別送達」と裁判所名が記載されている。
- 郵便職員が名宛人に手渡すのが原則で、受領時に署名または押印を求められる。
- 裁判所の事件番号や事件名が記載されている。
- 正式な支払督促には、振込先の預金口座が記載されない。
また、裁判所からの支払督促が電子メールで送られることはないと法務省は説明しています。もっとも、封筒の見た目だけで完全に判断しようとせず、疑わしい場合は裁判所の公式情報から連絡先を調べて照会してください。書面に記載された番号へ直接連絡するのは避けましょう。
【届いたら何をする?】督促状の色にかかわらず取るべき対処法
督促状が届いたら、色に驚いてすぐに支払うのでも、詐欺だと思って捨てるのでもなく、次の順番で確認するのが合理的です。
1. 書面の内容を確認する
請求元、請求額、対象期間、納期限、通知の種類、問い合わせ先を読みます。裁判所の書類なら受領日と異議申立ての期限を確認してください。
2. 支払状況や契約を照合する
領収書、口座履歴、契約書、過去の通知などを確認します。支払済みでも、金融機関から送付元への入金情報の反映に時間がかかり、通知と行き違うことがあります。
3. 正規の窓口で真偽を確認する
自治体や企業なら、公式に公開されている電話番号を調べて問い合わせます。裁判所の通知なら、裁判所の公式案内から管轄の裁判所を確認してください。
4. 期限内に必要な対応を取る
正当な請求なら支払いや納付相談を検討します。請求に異議がある場合や裁判所の書類の場合は、指定された手続きと期限を確認し、必要に応じて専門家へ相談します。
税金の督促状は特に放置しない
国税については、国税通則法に基づく督促を受け、督促状などを発した日から所定の期間内に完納しない場合、差し押さえが可能となる規定があります。地方税にも税目ごとの法令に基づく滞納処分の仕組みがあります。
これは「督促状が届いた翌日に必ず差し押さえられる」という意味ではありませんが、放置してよいという意味でもありません。納付が難しい場合は、通知を送った税務署や自治体の担当窓口へ早めに相談してください。
すでに納付した場合は、領収証書や決済履歴を保管し、通知書に書かれた税目・期別・金額と照合しましょう。入金処理の行き違いが考えられる場合も、記載された納期限や手続き上の期限を見落とさないようにしてください。
【消費者ホットライン188】不安な督促状はどこに相談すべき?
架空請求かもしれない、請求に心当たりがない、相手の説明が不自然だと感じたときは、消費者ホットライン「188(いやや!)」を利用できます。
消費者庁によると、188に電話すると、原則として最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます。相談窓口の受付時間は地域によって異なり、窓口につながった後は通話料金がかかりますが、相談自体は無料です。
相談するときは、次の情報を手元に用意しておくと、状況を説明しやすくなります。
- 届いた書類の名称と差出人
- 請求金額と支払期限
- どのような契約・利用に関する請求なのか
- すでに支払ったかどうか
- 相手から電話やSMSなどで連絡があったか
なお、裁判所の正式な支払督促や訴訟関係書類が届いた場合は、188への相談だけで期限管理を終わらせないことが大切です。裁判所の公式窓口で真偽を確認し、異議申立てや答弁書など、必要な手続きの期限を確認してください。法的な対応が必要な場合は、弁護士などの専門家への相談も検討しましょう。
【督促状色】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:赤い督促状が届いたら、差し押さえが近いのでしょうか?
赤色であることだけでは、差し押さえが近いとは判断できません。請求の種類、支払期限、記載された手続きの内容を確認してください。税金の督促状や裁判所の書類であれば、色にかかわらず放置しないことが大切です。

Q2:黄色い督促状や茶色い封筒は、赤いものより危険ですか?
色による全国共通の危険度の序列はありません。小田原市では2025年11月から市税督促状を茶色の封筒に統一しており、色の変更が必ずしも危険度の上昇を意味しないことが分かります。
Q3:督促状の支払期限が過ぎたら、すぐに差し押さえられますか?
必ず即座に差し押さえられるわけではありません。ただし、税金や裁判所の手続きでは、法令上の要件や期限が定められています。放置せず、発行元に状況を確認してください。
Q4:裁判所からの通知が本物か分からないときは、どこへ連絡すればよいですか?
通知に書かれた電話番号をそのまま使うのではなく、裁判所の公式情報から管轄の裁判所の連絡先を調べて確認してください。本物の支払督促なら、受領後2週間以内の督促異議申立てが問題になるため、確認を先延ばしにしないでください。
Q5:督促状が詐欺かもしれない場合、188に相談できますか?
はい。消費者ホットライン188から、地域の消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます。相手への連絡や支払いを急ぐ前に相談してください。ただし、裁判所の書類が届いている場合は、裁判所への真偽確認と期限の確認も並行して行いましょう。
まとめ:督促状の色ではなく、発行元と法的な期限で判断する
督促状の色は、赤でも黄色でも茶色でも、それだけで危険度を判定することはできません。自治体や企業の様式変更、書類の区別、注意喚起などによって色が使い分けられているためです。小田原市が2025年11月に市税督促状を茶色の封筒へ統一した事例も、そのことを示しています。
判断に迷ったときは、次の3点を優先してください。
1. 発行元と請求内容を確認する。 色や警告文だけで本物・偽物を決めない。
2. 期限を確認し、放置しない。 税金の督促や裁判所の支払督促には、法的な手続きにつながる場合がある。
3. 正規の窓口へ相談する。 不審な請求は公式の連絡先で確認し、必要に応じて消費者ホットライン188や法律の専門家を利用する。
2026年においても、督促状を見分けるうえで最も確かな判断材料は封筒の色ではなく、通知の種類、記載内容、発行元の確認、そして期限です。恐怖心から慌てて支払うことも、詐欺だと思い込んで本物の通知を無視することも避け、事実を確かめたうえで適切に対応しましょう。 (出典: 督促 状 色(Yahoo!ニュース))