衆議院選挙の投票用紙の書き方2026年版|無効票を防ぐ記入例と注意点を徹底解説
衆議院選挙の投票用紙には、何を書けばよいのでしょうか。基本は、小選挙区では「候補者名」、比例代表では「政党等の名称」です。どちらも自分が選びたい対象を1つだけ記入しますが、候補者名と政党名を取り違えたり、正式に届け出られていない略称を使ったりすると、無効票になるおそれがあります。
2026年の第51回衆議院議員総選挙は、2月8日に投票が行われました。選挙のたびに候補者や政党、届け出られた略称は変わりますが、投票の基本的な仕組みは変わりません。千葉県芝山町などの自治体による案内、公職選挙法の規定、2026年1月に報じられたSNS上の誤情報を踏まえ、投票用紙の記入例から書き間違いへの対処、投票箱への入れ方まで解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:小選挙区は候補者1人の氏名、比例代表は政党等の名称1つを記入する。
- 要点2:比例代表に候補者個人の名前を書いたり、政党の通称を確認せずに使ったりすると、無効票になるおそれがある。
- 要点3:投票用紙は投票所の掲示を確認し、余計な記号やメッセージを加えず、係員の案内に従って投票箱に入れる。
【まず基本を確認】衆議院選挙の投票用紙は何枚?
衆議院議員総選挙では、基本的に「小選挙区選出議員選挙」と「比例代表選出議員選挙」の2種類に投票します。最高裁判所裁判官国民審査が同時に行われる場合は、これに対応する投票も行います。
大分県が公表した第51回衆議院議員総選挙の案内でも、小選挙区と比例代表は同じ投票日に実施され、それぞれ記載する内容が異なると説明されています。2種類の投票は、選ぶ対象だけでなく、当選者を決める仕組みも違います。
- 小選挙区:自分の選挙区から立候補している候補者の中から1人を選ぶ。
- 比例代表:政党その他の政治団体に投票し、各政党等の得票に応じて議席を配分する。
- 最高裁判所裁判官国民審査:対象となる裁判官について、辞めさせた方がよいと考える場合に「×」を記入する。
衆議院の議席は、小選挙区が289議席、比例代表が176議席で、合計465議席です。小選挙区では各選挙区で得票数が最も多い候補者が当選し、比例代表では政党等の得票を基に議席数が配分されます。
この違いが、投票用紙に書く内容を分けている理由です。候補者個人を選ぶ投票と、政党等を選ぶ投票を区別すれば、記入時に迷う場面は大きく減ります。

【記入例で解説】小選挙区は候補者名、比例代表は政党名
衆議院選挙の投票用紙の書き方で、最も大切なのは「どちらの投票用紙に、何を書くのか」を間違えないことです。記入台には候補者名や政党等の名称を確認するための掲示が用意されるため、それを見ながら記入するのが確実です。
小選挙区の書き方:投票したい候補者の氏名を1人分
小選挙区の投票用紙には、自分が投票したい候補者の氏名を1人分だけ書きます。候補者のフルネームを記入するのが、名前の取り違えを防ぐうえで最も分かりやすい方法です。
記入例:記載台に掲示されている候補者の氏名を、そのまま1人分記入する。
姓だけで記入した票が必ず無効になるという単純なルールではありません。ただし、同じ姓の候補者が複数いる場合や、誰に投票したのか判別しにくい場合には問題が生じる可能性があります。候補者名は掲示と照らし合わせ、フルネームで正確に書くのが安心です。
比例代表の書き方:政党等の名称を1つ
比例代表の投票用紙には、投票したい政党その他の政治団体の名称、またはその政党等が選挙で届け出た略称を1つ記入します。候補者個人の名前を書く欄ではありません。
記入例:投票したい政党等の正式名称、または当該選挙で届け出られた略称を1つ記入する。
公職選挙法第46条第2項は、衆議院の比例代表選挙について、届け出られた政党等の名称または略称を記載する仕組みを定めています。したがって、普段使われている通称や、以前の選挙で使われていた略称を、確認せずに書くのは避けましょう。
最高裁判所裁判官国民審査の書き方
国民審査の投票用紙には、審査対象となる裁判官の氏名が印刷されています。辞めさせた方がよいと考える裁判官の氏名の上の欄に「×」を記入します。辞めさせなくてもよいと考える場合は、何も記入しません。
ここで使う「×」は国民審査のための記号です。小選挙区や比例代表の投票用紙に、候補者名や政党名のほかに「×」などの記号を付ける必要はありません。
【ひと目で分かる比較表】小選挙区と比例代表の違い
小選挙区と比例代表では、選ぶ対象も記入する文字も異なります。投票用紙を受け取ったら、どの選挙の用紙なのかを確認し、以下の違いを意識してください。
| 比較項目 | 小選挙区 | 比例代表 |
|---|---|---|
| 選ぶ対象 | 候補者個人 | 政党・政治団体 |
| 記入する内容 | 候補者の氏名1人分 | 政党等の名称または届け出られた略称1つ |
| 記入例 | 記載台に掲示された候補者の氏名 | 記載台に掲示された政党等の名称・略称 |
| 避けたい間違い | 複数の候補者名を書く、余計なことを付け加える | 候補者個人の名前を書く、未届けの略称を使う |
| 議席の決まり方 | 各選挙区で得票数が最も多い候補者が当選 | 政党等の得票に応じて議席を配分 |
比例代表で政党名を書くのは、政党等への投票を議席配分に反映させるためです。小選挙区で候補者を選んだからといって、比例代表でも同じ候補者の名前を書くわけではありません。
なお、投票用紙の色は自治体や選挙時の案内で確認してください。2026年の第51回総選挙について、大分県は小選挙区をあさぎ色、比例代表をピンク色、国民審査をうぐいす色と案内していました。こうした色の情報だけに頼らず、用紙に印字された表示や係員の説明も確認することが大切です。
【無効票を防ぐ】書き間違い・略称・フルネームの注意点
投票用紙は、何かを書けば必ず有効になるわけではありません。投票したい対象が判別できない場合や、必要のない記載を加えた場合には、無効票になるおそれがあります。
無効票につながりやすい記入例
- 小選挙区に複数の候補者名を書く:選ぶ候補者は1人です。2人以上の氏名を書くのは避けてください。
- 比例代表に候補者個人の名前を書く:比例代表は政党等の名称または届け出られた略称を記入します。
- 政党等の名称を取り違える:正式名称や届け出られた略称を、記載台の掲示で確認してください。
- 名前にメッセージを添える:「さんへ」「応援しています」など、候補者名・政党名以外の内容は書かないでください。
- 余計な記号や落書きを加える:丸囲み、独自の記号、コメントなどは、無効の原因になる場合があります。
- 判読できない文字を書く:誤字や脱字があると、誰に投票したのか判断できなくなる可能性があります。
- 白紙のまま投票する:白票は候補者や政党等への有効票にはなりません。
千葉県芝山町の公式ページ「投票用紙の書き方」でも、小選挙区は候補者1人、比例代表は政党等1つを記入するよう案内しています。また、所定の用紙を使用しない投票、2人以上の候補者名を記入した投票、氏名以外の内容を書き加えた投票などは無効になると説明しています。
候補者名はフルネームで書くべき?
候補者の氏名は、記載台にある掲示を見て、できるだけフルネームで記入するのがおすすめです。姓だけで書いた票が一律に無効となるわけではありませんが、同姓の候補者がいる場合などは、投票先を特定しにくくなる可能性があります。
特に、同じ選挙区に似た名前の候補者がいるときは、漢字の違いにも注意してください。名前を覚えているつもりでも、投票所で候補者の一覧を確認してから書けば、思い違いを防ぎやすくなります。
比例代表の政党名は略称でもよい?
略称で投票すること自体は認められています。ただし、どの略称でも自由に使えるわけではありません。選挙で届け出られた政党等の名称または略称を記入する必要があります。
たとえば、SNSやニュースで使われる短い呼び名が、そのまま投票用紙で認められるとは限りません。政党の合併や名称変更があった場合は、以前の名称が今回の選挙で有効な記載内容とは限らないため、必ず最新の選挙案内を確認しましょう。
書き間違えたらどうする?
投票用紙に誤記したことに気づいた場合は、投票箱に入れる前に、投票所の係員へ申し出て指示を受けてください。自分の判断で二重線を引いたり、別の名前を上書きしたりすればよいと決めつけるのは避けましょう。
誤字や脱字がある票が必ず無効になるとは限らず、実際の判定は記載内容などによって異なります。ただし、最初から正確に記入するのが最も確実です。投票用紙を箱に入れる前に、書いた内容を落ち着いて確認してください。
【SNSの無効票情報を検証】2026年に拡散した誤解とは
投票用紙の書き方をめぐっては、SNSで流通する情報が誤解を招くこともあります。日本テレビの「news every.」は2026年1月30日、衆院選の投票方法に関する誤解を招く投稿が拡散していると報じました。
報道では、首相を応援したい場合に、比例代表の投票用紙へ首相個人の名前を書くよう促す趣旨の投稿が取り上げられました。しかし、衆議院の比例代表で記入するのは候補者個人の名前ではなく、届け出られた政党等の名称または略称です。応援したい政治家がいても、比例代表の用紙にその人の名前を書けば有効票になるわけではありません。
同じ報道では、2026年の総選挙に向けて結成された中道改革連合の略称が「中道」と届け出られていたことにも触れられました。この事例が示すのは、普段使われている政党名や過去の名称ではなく、当該選挙で正式に届け出られた名称・略称を確認する必要があるという点です。
SNSで見かけた投票情報を見極める3つの基準
- 発信元を確認する:総務省、都道府県、市区町村の選挙管理委員会など、公式の選挙案内を優先する。
- 投稿された時期を確認する:前回の選挙の候補者名や政党名、略称を、今回もそのまま使えるとは限らない。
- 選挙の種類を確認する:衆議院と参議院では比例代表の記入方法が異なるため、別の選挙の説明を流用しない。
とりわけ注意したいのは、参議院選挙との混同です。参議院の比例代表では候補者個人の氏名または政党等の名称を記入できますが、衆議院の比例代表では政党等の名称または届け出られた略称を記入します。この違いを知らないままSNSの情報を信じると、無効票につながりかねません。
千葉県芝山町の案内ページも、衆議院と参議院では比例代表の記載内容が異なることを説明しています。投票方法を確認する際は、単に「比例代表の書き方」と書かれているだけで安心せず、どの選挙についての情報なのかまで確認しましょう。

【投票所で迷わない】受付から投票箱への入れ方まで
衆議院選挙では、投票用紙の書き方だけでなく、受け取った用紙を正しい投票箱に入れることも大切です。一般的な流れを把握しておけば、初めての投票でも落ち着いて手続きを進められます。
- 受付で本人確認などの手続きをする。選挙人名簿の確認を受け、係員の案内に従います。
- 小選挙区の投票用紙を受け取る。記載台の候補者一覧を確認し、投票したい候補者1人の氏名を記入します。
- 小選挙区の投票箱に入れる。係員の案内に従い、対応する投票箱に投函します。
- 比例代表の投票用紙を受け取る。政党等の名称または届け出られた略称を1つ記入します。
- 比例代表の投票箱に入れる。小選挙区とは別の投票箱に投函します。
- 国民審査がある場合は、その投票を行う。辞めさせた方がよいと思う裁判官の氏名の上の欄に「×」を記入し、指定された投票箱に入れます。
投票用紙の受け取り順や投票所内の配置は、会場の案内に従ってください。投票箱を間違えないよう、投函する前に係員の指示や箱の表示を確認するのが確実です。
記入時の筆記用具はどうする?
投票所には通常、記載用の鉛筆が用意されています。新宿区の2026年の投票案内では、持参した筆記用具の使用も可能としつつ、鉛筆やシャープペンシルを推奨していました。投票用紙の材質によってはインクがにじんだり、乾きにくかったりする場合があるためです。
筆記用具の扱いは自治体の案内を確認し、迷った場合は投票所に用意されているものを使うとよいでしょう。鉛筆で書く場合も、文字を判読できるよう、丁寧にはっきり記入してください。
投票所で分からないことがあったら?
候補者名の漢字が分からない、比例代表の略称を確認したい、用紙を間違えたかもしれないといった場合は、自己判断で書き進めず、投票所の係員に相談してください。記入台にある掲示や自治体の公式案内も確認できます。
投票用紙には、候補者名や政党等の名称以外の内容を加えないことが基本です。投票理由や応援メッセージを記入する必要はありません。自分の意思を正しい形で票に反映させるためにも、記入内容を簡潔に保ちましょう。
【衆議院選挙投票用紙書き方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:衆議院選挙の小選挙区は、候補者のフルネームを書かないと無効になりますか?
A1:フルネームで書くのが最も確実ですが、姓だけの記載が必ず無効になるわけではありません。誰に投票したのか判別できない場合は無効になる可能性があるため、記載台の掲示を確認し、候補者の氏名を正確に書きましょう。
Q2:比例代表の投票用紙に政党名の略称を書いても有効ですか?
A2:当該選挙で届け出られた政党等の略称であれば、記入できます。ただし、SNSなどで使われる通称や過去の略称が必ず有効とは限りません。投票する選挙の公式案内で名称・略称を確認してください。
Q3:投票用紙を書き間違えた場合、二重線で訂正できますか?
A3:自分の判断で二重線や上書きによる訂正を行うのではなく、投票箱に入れる前に係員へ申し出て指示を受けてください。記載内容によって有効・無効の判断が異なることもあるため、投票所の案内に従うことが大切です。
まとめ:投票用紙は「候補者名」と「政党名」の違いを押さえよう
衆議院選挙の投票用紙の書き方は、小選挙区では候補者1人の氏名、比例代表では政党等の名称または届け出られた略称1つを記入するのが基本です。最高裁判所裁判官国民審査が行われる場合は、対象となる裁判官について、辞めさせた方がよいと考える場合に「×」を記入します。
無効票を防ぐためには、候補者のフルネームを確認すること、比例代表の略称を公式情報で調べること、余計な記号やメッセージを書き加えないことがポイントです。誤記に気づいた場合は、投票箱に入れる前に係員へ相談しましょう。
2026年1月30日に日本テレビ「news every.」が報じたSNS上の誤情報は、投票方法の小さな勘違いが、意図しない無効票につながる危険性を示しました。SNSの投稿や過去の選挙情報だけに頼らず、総務省や自治体の選挙管理委員会が公表する最新の案内を確認することが大切です。
投票用紙に書く内容は、難しいものではありません。小選挙区は候補者名、比例代表は政党等の名称。この2つの基本を押さえ、記載台の掲示と係員の案内を確認すれば、自分の意思を正しく投票に反映させやすくなります。 (出典: 衆議院 選挙 投票 用紙 書き方(Yahoo!ニュース))